無償の悪

松本英子。漫画、イラスト業。

遠い日の花火

全然、風邪ひかない。


一体もう何年ひいてないんだか、わからない、そのくらいひいてない。

私は白血球は少ないほうなのだが、少数精鋭なのか、そんなのあんまり関係ないんだか知らないけど、とにかくご無沙汰もいいとこなのだ。


たまに、ぽーんと高熱がでる。でもそれは風邪でなく、疲労らしい。風邪の症状はまるでなく、ただひたすらの高熱。それも人柄の良い高熱で、39度5分をこえて相当きつくても、朝までにコレ仕上げなきゃあ、という仕事を徹夜でしていたりすると、じゃあ悪いから・・・みたいに引き下がってくれて、出来上がりの朝方にはスッキリ平熱に治っていたりしてくれる。寝て起きたらもう元気だ。なんだか申し訳なくなる。

たまに、ノドに、あれ、風邪かな、という、あの感触は来る。来るんですよ、来たな!ってアレが。
来たな来たな来たな、で、どう?とかって思って2日くらいたつと、もうなんともなくなっている。予告だけ観て、観ようとしてたら忘れちゃった映画みたいに、気づけば逃しているのだ。私のノドで風邪菌は完全に抹殺されるらしい。

かつては狂ったようにうがいをしていた。風邪をまだひいていた頃。
この頃、さぼっているのに、ひきゃしない。
たまにはひいといた方がいいようにも思うのだが、こればかりは仕方ない。同じ部屋の中で長時間にわたってセキをされて、こりゃあいくらなんでもうつるな、と覚悟した時だって、ビクともしなかったのだから。


インフルエンザなんていったら、もう憧れの病気だ。


年末、実家に帰ったら、ヒロコ(母)がインフルエンザの予防の注射をしたと言っていた。なんか、違う銀河の戦争の話でも聞いているような気がした。

でもまあ、いつかやっと、ひくのだろう。そう思うと、ちっちゃい風邪くらいちゃんとひいて、慣らしておきたいのだが。

風邪でつらそうな人を見かけると、この時期いつも妙な気分。