このところのこと
人はここまで鼻がかめるんだなぁ…と感心するくらい鼻をかむ日々だった。
私は風邪をひかない。滅多にひかない。その私が珍しく風邪をひいたのと花粉症大復活のダブルで、“かみ疲れ”という体力消耗があることを久しぶりに思い出した。鼻まわりが大々的にささくれて、昔の子供のような顔になった。
ちょっと前だったら、そんなことにしょぼくれていただろうに、今は、べつだん勘定に入らなくなっている。
やっぱりねぇ、くらいだ。
勘定に入れない自分が続くのもいいし、しょぼくれる自分がまた現れてもいい。
やっとバイオリンの練習場に行けて、ここまで日があくと、ちょっとばかり良くなって喜んでいた音もまたギイギイに戻っていて、
でも、
今日、弾きながら私がいちばん思っていたのは、落胆でなく、
夕日が当たってオレンジ色になっているバイオリンの面をじいっと見ることをただ受け取っている自分だった。