無償の悪

松本英子。漫画、イラスト業。

あぁそうかの日

okitsune2009-10-07

小さな頃、頻繁にあることで、これは何かな、と思っていたことがあった。


それは、布団に入って寝付くのを待っているとき、つまり静かになれて感覚が鮮明になっているとき、“体がまるで部屋いっぱいに膨れあがっているような感じ”になることで、同じ歳の友達数人にきいたら、みんなあるそうで、だから誰もがあることなのだと知った。
天井がすぐそこにある感じ。
自分が部屋にぱんぱんになっている感じ。



最後にそれがあったのは、多分2年くらい前で、あぁアレだ懐かしい、と思いながら、これはなんだろう、と、相変わらず長年の謎だった。



先週。
ある瞬間、あぁ!!、っと気がついて膝をうった。


私は、“壁や天井という物体に対する信念”を、それを経験した頃、もうガッチリと持っていたのだ、と。出来上がってしまったあたり、つっかえだしたのだ、と。

だから、天井に対して、“ここが限界”だったのだ。



笑いそうになった。





人と話していて、その人の感情を、言葉と表情だけで、わかっているのではない。他にとらえている。誰も。


“笑いそうになった私”は、相変わらず天井あたりでつかえている認識なのか。
普段はそんなだろう。
習い性がものをいっているから。


ときどき、ものすごく遠くでたくみにはたらいている自分がいる。
そのとき、距離の信念が無い。