無償の悪

松本英子。漫画、イラスト業。

しなり日和

okitsune2007-10-28

さっそく某知人から連絡があった。
「ブログに書いてあったアンタの買ったっていう本、どれどれと思って検索してみたよ。どれも欲しくなかった」
そうかよ(笑)
「でも、これ読んだ人はこれも興味もってます、みたいなの、出るよね?アレに気になるのがあったよ、今度本屋で見てみる」
お役にたてて嬉しいです。



こないだ、こんなことがあった。

早朝5時ごろマンガがやっと仕上がって、5時半にバイク便にて納品、そのまま支度して某取材地へ。新幹線の中で朝御飯食べたり連絡事項を携帯でメールしたりしていたら、15分だか20分だかしか車内で寝られなかった。
現地に着いて無事楽しく取材終了。撤収。
帰りは編集者と一緒にカメラマンさんの車に同乗させてもらえることに。寝てないんでしょ?寝ちゃっていいよ、など気遣っていただき、いやあ大丈夫っすよ!などと返したものの、すぐに意識は遠くなった。体力限界。その時のことだ。


座ったまま、寝だした。
車なので、動いたり止まったりする。
その衝撃で、首が、ぐらんとなる。
真後ろに、ぐらんとなった。

相当気を失っていたようで、そのとき、ぐらりとなる首にそうはさせまいと歯止めをかけることさえせず、私の首は、そのまま、最大限の弓がたを描いて、最後までぐらんと振れて、また反動で元に戻った。
そのとき、映像が見えた。半起き状態で夢を見たのだ。
首の骨の映像。
レントゲンのように首の骨がきれいに見える。
ぐらん、と、その骨がこれまたきれいに弓がたを描いて曲がっていき、またしなやかに、元に戻る骨のその一部始終の姿だった。
それを見て、半寝の私は思うのだ、
ああ、衝撃に抵抗しなかったから、痛めずに済んだ、ってことか、と。

後ろに折れる首を救おうと、あのとき意識が戻って途中で妙に無理に力が入ってたら、グキッとなったかもなあ、無抵抗というか、それを受け入れて、かかってくる力を流して、事なきを得たなあ、良かったなあ、と。

それを、もう一回やった。
また同じ映像を見た。
再び、良し、と。


東京について車からおりて、意識がしっかり戻ってからも、しばらくそのことをずっと考えていた。

そりゃそうだよなあ、と。


これが意識的にできたら、体はずいぶんラクで無事。