なぶら、ってなんだろうと思ったら
カツオとかああいう大きな魚が、小魚の群れを海面まで追い込んで、逃げようとする小魚達で海面がバシャバシャになる、その状態のことをいうらしい。
このとき、海面の少し上には、小魚を狙う鳥達も飛び交っているらしい。
なぶらの写真をみながら、これに名前がちゃんとあることに、悦びをおぼえたあと、
そうか、
漁師さん達にとっては、大型魚も小魚もたくさんいる証だから大漁の表しとして、確かに名前があったほうがいい。都合がいい。
そう思ったあと。
都合もなにも関係ない、どうでもいいなにかの状態に、名前を付けたくなった。
誰もそういえば呼んだことのない、なにか。
移行
ソノラマで連載中の『49歳、秘湯ひとり旅』は3湯目の福島県甲子温泉編が終わりました。
http://sonorama.asahi.com/series/49.html?book_id=book_id_1578
4湯目をおまちください。
写真は4湯目に向かう新幹線で食べたお弁当とおやつ。
諦念
私はティッシュカバーに関心を抱いたことがないし、たぶんこれからもなさそうだ。
そして人は、欲しくないものを得てしまう機会がわりとある。
今日、実家に寄ったら、これね、どこかの学校みたいなとこの、生徒のお母さん達の手作りらしいわよ、と、ヒロコが差し出してきたのだ。
ああティッシュカバーよ。
ヒロコと私は趣味が合わない。
もう私になにも買わないでくれとヒロコにお願いをしたことが何度あったことだろう。しかしまたヒロコは私に私の要らないものを買う。
ヒロコが私に対して成功したプレゼントといったら、帽子とマフラーのセットだけ。これだけは気に入って、ずいぶん前に貰ったものだけれど、今も大切に使っている。今日もその帽子をかぶって帰ったのだ。
さて。
ヒロコが私にティッシュカバーを差し出したとき、そのさすがのセレクトに感心した。お母さん、これぞまさしく私の要らないものですよ。
で、なんかもう、闘わず、貰ってみた。
あまりに小さなことだし。
どこかのお母さんの手作りならば、うん。
互いに体調を崩しているのも原因かもしれない。
帰宅後、ティッシュを包んでみた。
いろんな色のステッチが可愛い。
存在としてのティッシュカバーに、相変わらず評価はないけれど、ステッチは可愛い。
猫好きだからといって、猫柄がなんでも好きなわけじゃない。わかってくれとは言わないが。
そう、もう、これ以上、言わないが。