無償の悪

松本英子。漫画、イラスト業。

はげしい。

付き合いのある会社の電話番号やファックス番号は、長年やりとり多目の相手でも、いちいち覚えていない。
だからファックスをコンビニから送るときは(私はコンビニから毎度送っている)番号を見るために携帯を必ず持っていく。



昨夜。


漫画のラフを某編集部にファックスするために家を出ようとしたら、携帯の電池がギリギリになっていることに気がついた。まぁどうにか間に合いそうだけれど、ここ暫く携帯が不調で、残り30%とあったのにいきなり「やっぱり0%です、充電充電、プチ」と終了されることが何度もあったので、ちょっと不安、せっかく行ったコンビニでそれをやられちゃたまらないから、面倒だけれどそこらへんの紙に番号をメモ、それ持ってコンビニに行くことにした。


さてコンビニ到着、ファックスの送信準備して、さっきメモした紙切れを布バッグから取り出そうとガサガサ。

しばらくガサガサ。


ない。
あら、ない。

なんでない。



家のテーブルの上でメモしたまんま、あのまんま、置いてきているからです。




もう。


もうさあ。
や、慣れたけどね、ボケにも。



携帯、とりあえず持ってきてた。まだ動いてくれた。
ああよかった。

ぶじ、ファックスできた。

だからいいけど。いいんだけど。



去年の今頃より、年末より、春先より、あきらかにボケは増している。


増していくのか。
どこまでも。