無償の悪

松本英子。漫画、イラスト業。

だましている

夢の中で、これは夢だ、と気づく時がある。


昨日、久しぶりに、それがあった。
なぜ気づけたのかというと、亡くなった父がいたからだ。
亡くなるあたりの姿ではなく、私が小さい頃の姿だった。


私は、
夢なんだから、本当にやりたいことをしていいんだ、やりたいことをしよう
と思って、どうしたかというと、
父に抱きついていた。



目がさめて
私がしたかったことって、そんなだったのか
と。





いま、喉がかわいて目がさめた。
灯りをつけず、心地よく暗い中にぼんやり座って、冷たいものを飲みながら、

こっちだってこれ夢みたいなもんなんだし、なのになにやってんだか、と、つくづく。