私は見逃さなかった。
湯治場散策中、良さそうな酒屋発見、店の中にタンク。目が硝子越しにズーム。タンクに貼り紙。
量り酒カップ
おお。
おおお。
入店。おやじにタンクの中の生酒をカップでくれろと注文。まだ味見だから小さい方で。
蓋、しますか、しないならそのぶんなみなみ入れます。
蓋は要らない。すぐ歩きながら飲むから。なみなみくれ。
名前のない酒なのだそうだ。買った人が勝手にラベルに名前をつけて貼ってくれ、と。
話し好きのおやじの話聞き終え、英子、無名の酒を歩き酒。
今日の湯治場は朝方雪、いま青空、ときどき小雪。
山のひんやりした空気の中、吟醸ウォークちゅう。
大にすれば良かったな。