無償の悪

松本英子。漫画、イラスト業。

絶版から生還 

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2006年に出版された私の初めての単行本
『プロジェクト松 ステキな東京魔窟』が
電子書籍となって発売されました。


数年前に絶版になって、紙版は古本のみ。
紙版はなかなか見つからないと思うので、
プロ松に興味を持ってくださった方は、ぜひ電子書籍でどうぞ。


プロジェクト松は、散歩の達人で連載していました。
線で四角くコマを割っていない、矢印で進んでいくイラストエッセイです。


単行本化するとき、実際掲載されていたものを、そのまま雑誌サイズから単行本サイズに縮小してしまうと、あまりに小さくなって読めなくなってしまう、かといって、ムックサイズでは手にとってもらえないだろう、ということで、体裁はちょっと珍しくなってしまうけど、実際の画面をバラかす、という加工をしての誕生でした。それを知らずに見てくださった方は、最初不思議な感覚がするかもしれませんが、ちょっと読み進めてもらえれば、
慣れるかと
 

内容は、立読できるまえがきにもありますが、

“ちまたじゃフツーにみんなが行ったりやったりしているけれど、自分は一度も経験がないこと”
“口にだしたことはなかったけれど、でもひそかに執着していたこと”
“気になって仕方がない、でも入れない店”
など、これらを、魔窟、とし、
“それらにむやみやたらになだれ込み、挑むことで、その魔窟を知ったぶんだけ知らなかった自分が見えてくる道場のようなプロジェクト”
を達成していく、という
非常に愉しいものです

魔窟とするものは、いろいろあるのですが。
ネイルサロン、寺での写経、国技館での試飲会、銀座のブランドショップ、正義のアバレンジャーショー、ホストクラブ、耳鼻科、などなど。
小岩の武生、という、読まなければ決して知られないであろう、とにかく読んでくれ、な、某もあります。

よろしくお願いいたします。


いま、久しぶりに、読み返してみたら。
自分でこんなこというの、なんですが、
面白かったです。