無償の悪

松本英子。漫画、イラスト業。

親密さ

okitsune2010-09-20

……布団に横たわる人がいる。
病でそうしているのではなく、ただ睡眠として。
眠くて眠くて仕方がなくて、ほぼ、寝入りかけている。もう口をきく目を開ける様子も無い。
私は横でちんまり座って、珈琲ゼリーを手にしている。
眠くて仕方ない人は、私の珈琲ゼリーがとっても食べたいのだ。声や表情での訴えは一つも無いけれどなぜか私はそれがわかる。
なので私は、硝子カップの中の珈琲ゼリーを小さく切って(スプーンではなく、すりきりに使うような銀色の薄いヘラのような物だった)、横たわる人の口元に持っていく。すると、その人は、食べる。
味を気に入ったようなので、もう一口持っていくと、また食べる。私も、満足している。
枕元に小さなライトがあるらしく、その景色を、静かにあらわしている。……




最近、目覚めてから、なんだか良かったなぁ、という夢を沢山みる。
なんでそんな夢をみたか、思い当たると、へぇ〜、と楽しく、ある時は見えにくくなっていた本心がきっちり姿を現したりしてて、目が覚めてからウンウンと思い知ったりする。



ナルティスのマネージャーの上野さんと一緒に、私はよく知っているけど上野さんはどうやら知らない町を歩く夢、途中その辺りで大人気の木造トイレ(行列のできるトイレ。汲み取り式)に寄ったりする夢も、懐かしやかで良かった。


写真は珈琲ゼリーではなく蕎麦プリン。